臼井建築株式会社

地震に強い家づくりとは?建築基準法・耐震等級と耐震リフォームの最新動向

地震に強い家づくりとは?建築基準法・耐震等級と耐震リフォームの最新動向

地震に強い家づくりとは?建築基準法・耐震等級と耐震リフォームの最新動向

2026/10/20

先日、緊急地震速報のアラートが突然鳴り、驚いた方も多かったのではないでしょうか。私自身、久しぶりにあの警報音を聞いて、思わず慌ててしまいました。

今回は誤った速報として取り消されましたが、突然の警報を聞くと、地震はいつ起こるかわからないものだと改めて感じます。

いざというとき、自分や家族の身を守るために大切なのは、日頃からの備えです。非常食や避難場所の確認はもちろんですが、毎日過ごす「住まい」の安全性についても考えておきたいところです。

住宅の耐震性能は、建築基準法や「耐震等級」といった基準によって考えられています。では、法律ではどの程度の耐震性能が求められ、今住んでいる家の安全性はどのように確認すればよいのでしょうか。

今回は、建築基準法で求められる耐震性能や耐震等級の違い、耐震リフォーム・リノベーションでできる対策についてご紹介します。

目次

    建築基準法で求められる耐震性能とは?

    住宅の耐震性能を考えるうえで、まず知っておきたいのが建築基準法で定められた耐震基準です。

    建築基準法では、地震などによって建物が倒壊・崩壊し、人命に危害が及ぶことを防ぐために、建物に必要な構造上の安全性を定めています。

    現在の耐震基準では、地震の規模に応じて、建物に求められる性能の目標が異なります。

    一般的な目安として、次のように考えるとわかりやすいでしょう。

     地震の目安  求められる性能の考え方
     震度5強程度の中規模の地震  建物に大きな損傷が生じないこと
     震度6強〜7程度の大規模な地震  建物が倒壊・崩壊して、人命に危害を及ぼさないこと

    ただし、震度と建物に加わる力の関係は、地盤や建物の構造などによって異なります。この表は耐震基準の考え方を理解するための目安であり、特定の震度に対して被害が起きないことを保証するものではありません。

    ここで重要なのは、建築基準法が目指しているのは、地震による被害から人命を守ることであり、大きな地震の後も建物が無傷で、そのまま住み続けられることを保証するものではないという点です。

    大規模な地震では、建物に損傷が生じる可能性があります。倒壊を防ぐことと、建物の損傷をできるだけ抑えることは、分けて考える必要があります。

    つまり、建築基準法の耐震基準を満たしていることは重要ですが、それだけで地震によるあらゆる被害を防げるわけではありません。

    耐震等級1・2・3の違いとは?

    新築住宅の耐震性能を比較する際に、目安となるのが「耐震等級」です。

    耐震等級は、住宅性能表示制度で定められた、地震に対する建物の強さを示す指標です。構造躯体の倒壊等防止に関する耐震等級は、主に次の3段階に分かれています。

     耐震等級

     耐震性能の目安

     耐震等級1

     建築基準法で求められる耐震性能と同程度

     耐震等級2

     等級1で想定する地震力の1.25倍に耐えられる水準

     耐震等級3

     等級1で想定する地震力の1.5倍に耐えられる水準

    耐震等級1は、建築基準法で求められる耐震性能に相当します。等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の地震力を想定した水準です。

    耐震等級3は、住宅性能表示制度における最高等級です。

    ただし、この倍率は設計上の地震力に対するものであり、「震度が1.5倍になっても耐えられる」という意味ではありません。また、耐震等級が高い住宅であっても、地震による損傷が一切発生しないことを保証するものではありません。

    新築や注文住宅を検討する際には、耐震等級の数字だけでなく、どのような構造計画や計算方法によって安全性を確認しているのかも大切なポイントです。

    なお、耐震等級は住宅性能表示制度に基づく評価項目です。建築基準法への適合と、住宅性能表示制度による評価は同じものではないため、設計内容や評価書などを確認するとよいでしょう。

    今の耐震工事で重視されていること

    現在の耐震工事では、単純に壁を増やすだけでなく、建物全体のバランスを確認し、住宅ごとの弱点に合わせて補強することが重要です。

    例えば、耐震性を高めるためには、次のような工事が検討されます。

     

    耐力壁や筋交いによる補強

    耐力壁や筋交いは、地震による横方向の力に抵抗するための重要な構造要素です。

    既存住宅では、建物の状態を確認したうえで、必要な場所に耐力壁を設けたり、既存の壁を補強したりする方法があります。

    ただし、壁を増やせば必ず耐震性が高まるというわけではありません。壁の配置が偏ると建物のバランスに影響するため、建物全体を考慮した計画が必要です。

     

    柱・梁・土台などの接合部の補強

    地震の際には、柱や梁などの接合部にも大きな力がかかります。

    建物の構造や診断結果に応じて、接合金物などを使用し、柱や土台などの接合部を補強する方法があります。

    特に木造住宅では、壁の強さだけでなく、柱や梁、土台などが適切に接合されているかどうかも重要です。

     

    基礎や床下の状態の確認

    建物を支える基礎や土台も、耐震性を考えるうえで欠かせない部分です。

    基礎のひび割れや劣化、土台の状態、床下の状況などを確認し、必要に応じて補修や補強を検討します。

    このように、耐震工事は住宅の構造や劣化状況によって適切な方法が異なります。まずは建物の状態を調査し、どこに弱点があるのかを把握することが大切です。

    新築住宅では、耐震性能を設計段階から考える

    新築や注文住宅を建てる場合は、間取りやデザインを決める段階から耐震性能を考えることが重要です。

    例えば、大きな窓や広いリビング、開放的な空間は魅力的ですが、壁の配置や柱の位置など、構造上の条件も考慮する必要があります。

    希望する間取りを実現しながら地震に強い住まいを目指すには、デザインと構造の両方をバランスよく計画することが大切です。

    また、住宅の規模や構造などに応じて、構造計算や各種の構造上の確認が行われます。耐震等級を取得する場合には、その等級に応じた性能を満たすための設計や評価が必要です。

    新築住宅を検討する際は、間取りや設備だけでなく、耐震等級の希望や構造の安全性についても、早い段階で相談しておくとよいでしょう。

    古い住宅は、建築された時期にも注目

    今住んでいる住宅の耐震性を考える際には、建築された時期も確認したいポイントです。

    日本の耐震基準は、過去の地震被害などを踏まえて見直されてきました。

    特に、1981年6月1日から新耐震基準が適用されています。それ以前に建築確認を受けた住宅は、旧耐震基準で建てられている可能性があるため、耐震性の確認が重要です。

    また、木造住宅については、2000年にも接合部や耐力壁の配置などに関する基準が明確化されています。

    ただし、建築時期だけで住宅の安全性を判断することはできません。新しい基準で建てられた住宅でも、施工状況や劣化、過去の改修履歴などによって状態は異なります。

    「築年数が古いから必ず危険」「新しいから絶対に安心」と考えるのではなく、建物の状態を確認することが大切です。

    耐震リフォームとリノベーションを一緒に考える

    耐震性に不安があっても、「耐震工事だけで大きな費用がかかるのでは」と心配される方もいるかもしれません。

    そのような場合には、住まい全体のリフォームやリノベーションと合わせて検討する方法があります。

    例えば、間取りを変更するリノベーションを行う際に、既存の柱や梁、壁などの構造を確認し、必要な耐震補強を計画する方法です。

    また、キッチンや浴室などの水まわりを改修する際にも、工事範囲によっては床下や壁の内部など、普段は見えない部分の状態を確認できることがあります。

    ただし、内装を新しくすること自体が耐震性能の向上につながるわけではありません。耐震補強が必要な場合には、専門的な診断や構造上の検討に基づいて工事内容を決める必要があります。

    リフォームを検討するときは、見た目や使いやすさの改善だけでなく、住まいの安全性についても一緒に考えてみましょう。

    建て替えと耐震リフォーム、どちらを選ぶ?

    築年数が経過した住宅では、「建て替えたほうがよいのか、それともリフォームで住み続けられるのか」と悩むこともあるでしょう。

    どちらが適しているかは、住宅の状態や構造、希望する間取り、予算、今後の暮らし方などによって異なります。

    耐震リフォームでは、既存の建物を活用しながら、必要な部分を補強していくことができます。一方、建物の劣化が大きい場合や、間取りを大幅に変更したい場合には、建て替えも含めて比較検討することが考えられます。

    また、住宅の状態によっては、耐震補強だけでなく、屋根や外壁、設備などの改修を合わせて行うことも選択肢になります。

    大切なのは、築年数だけで判断せず、まず現在の住宅の状態を把握することです。

    耐震診断や専門家による調査を通じて、補強が必要な部分や改修の可能性を確認し、これからの暮らしに合った方法を考えていきましょう。

    瀬戸市で耐震診断や改修を考えるなら

    耐震対策を考える際には、自治体の支援制度についても確認しておきたいところです。

    瀬戸市では、旧耐震基準で建てられた木造住宅を対象とした無料耐震診断や、条件に応じた耐震改修費の補助制度などが案内されています。

    対象となる住宅や診断結果、工事内容、申請時期などには条件があります。また、年度によって受付期間や制度の内容が変わる場合もあります。

    耐震改修を検討している方は、工事を契約・開始する前に、市の公式ホームページや担当窓口で最新情報を確認することが大切です。

    まずは耐震診断によって住宅の状態を知り、その結果をもとに、必要な補強工事やリフォームの進め方を検討していきましょう。

     

    地震に強い住まいづくりは、新築住宅だけの話ではありません。今住んでいる家の耐震性を確認し、必要な対策を考えることも、大切な住まいのメンテナンスです。

     

    「自宅の耐震性が気になる」
    「古い家にこれからも住み続けたい」
    「リフォームをするなら耐震性も見直したい」
    「建て替えとリノベーションのどちらがよいか相談したい」

     

    このようなお悩みがある方は、まず現在の住まいの状態を知ることから始めてみませんか。

    臼井建築株式会社では、瀬戸市を中心に、新築やリフォームなど、住まいに関するご相談を承っています。

    耐震工事の方法や必要な補強内容は、住宅ごとに異なります。見た目を整えるだけでなく、建物の構造や状態を踏まえながら、これからの暮らしに合った住まいづくりを考えることが大切です。

    大切な住まいに長く安心して暮らすために、耐震性能について一度見直してみませんか。

    瀬戸市で耐震リフォームやリノベーションをご検討の際は、臼井建築株式会社へお気軽にご相談ください。

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